醜形恐怖症

自分のことを正常だと、メンヘラではないと思っていたけど、パートナーの様子を見てやはり私はメンヘラなんだとようやく自覚し始めた。

希死念慮がこの4年間ほど強くて、自分の姿を見るたびにリセットボタンを押したくなる。次はリセマラでメンヘラじゃなければいいけどね。

おまけに理想ばかり高いし、もはや何由来だったか原形をとどめていないほどに煮詰まったコンプレックスが、私の精神にアレルギーを引き起こす。

外に出るのが本当に怖いんだ。

勤務地は田舎だから、そこで何を思われようが転職してしまえばモブの記憶から忘れ去られて、私も大して思い入れのない地だから簡単に捨ててしまえる。

だけど、自分がやりたいと思う仕事に就いたとすれば、なぜかはわからないけどそこではモンスターだと思われたくない。自分ではモンスターだと思う。優しい友達はそんなことを無いというけど、多くの他人は私のことをきっと内心気持ち悪いと思っているんじゃないだろうか。いや、それは考えすぎだ。どう見ても普通かもしれない。そんな考えが過ることもあるけど、動画に映った私は女っぽい男で、自分としては社会の異物としか思えない。それを認識するたびに、こんな駄文を打っている最中でさえ涙が出てきて、心臓がスーッとする感覚がして、一瞬のうちに苦しみを感じる間もなく消えて、みんなの記憶から私を消して、最初からこの世にいなかったかのような状態になりたいと願う。

世の中ではルッキズムは悪いことだと主張する声もあるけど、人間はおそらくそれから完全に逃れることはできないんだと思う。私は学生時代は必至で容姿の重要性を低く見積もろうとしてきたけど、結局人生において容姿というのはすごく大きなファクターで、私のこのMTFという特性においては格段に重要性が高く、私のようにセンスのない人間は偽物扱いされ3級市民扱いをされるしかないのだ。

そう感じてしまうのはおそらく私の中にも差別的な価値観があるからで、自分が平均的な人間だったら今の私のような人間を見たら友達の話の肴にしてクスクスと嗤っていたんだと思う。容姿も醜いし内面も醜い。

今年で33歳で、ようやく鬱々とした状態から少しだけ元気になって、勉強ができるようになって、だけど、失われた時間に愕然としながらもより一倍努力が必要なはずなのに、鏡に映った自分が気力を奪うんだ。

大学生だった自分が今の姿をみたらおそらく社会のごみのように思うのだろう。

本当に将来が見えない。3年後が想像できない。同じ苦しみを持っていても一線で活躍している方々もいる。私なんかより圧倒的なセンスと才能で女性として埋没している人だっている。私は何もかも中途半端で、ほんの少しばかりお勉強ができるだけのどこにでもいるニートの内面にMTFというハンデを加えた、箸にも棒にも掛からない自己憐憫を楽しむだけのダメな人間。

変わりたい。本当に抜け出したい。某先輩みたいに頭もずば抜けてよくもないし、取り柄なんてなにもないけど、早くこんな世界から抜け出したい。でもどうすればいいか分からない。自分が何を望んでいるのかもわからない。転職や収入アップが本当に私の望みなのだろうか。。私の望みはきっと容姿なんだ。このオカマ丸出しの筐体さえ変わってくれれば、堂々と人込みを歩けるようになりさえすれば、どれほど幸せなことだろうか。